日本通信(9424)【金融機関のATM通信に携帯電話回線を使うサービスを開始!】



日本通信  [9424] 東証JQ部 時価:188円

 日本通信(9424)は、高い安全性が求められる金融機関のATMのデータ通信に、携帯電話回線を使うサービスを始める。現在使われている固定通信回線に比べATMを手軽に設置でき、通信費を2分の1以下に抑えられる。リテール(小口金融)強化のため店舗外のATM網を拡大している金融機関の需要を開拓する。
 ATMは金融機関のデータセンターとの間で、キャッシュカード番号など利用者情報や決済データをやり取りする。これまで金融機関は固定の専用回線でATMとセンターを結び安全性を確保してきたが、回線敷設の手間や1台で年間100万円程度になる通信費が負担になっていた。
 日本通信のサービスでは、NTTドコモから借り受けた携帯電話回線でATMと日本通信のデータセンターを結ぶ。通信の安定性を確保するために、予備回線として別の携帯電話会社の回線も利用する。そこから金融機関のデータセンターまでは固定専用回線でつなぐ。携帯回線の利用状況などを管理する制御システムも導入し情報漏洩などを防ぐ。
 ATM設置の負担が減るため、人口が少なく採算が確保しにくかった地域にもATMを設置しやすくなる。ATMを車両に積み、過疎地を定期的に巡回させるといったサービスも可能になる見通しだ。
 日本通信は米通信子会社のコントゥアー・ネットワークス(ジョージア州)を通じ、2008年に全米で携帯通信網を利用するATM向けサービスをはじめた。銀行がコスト削減のために外部に業務委託しているATM運営代行会社が主な顧客で、約3万台の採用実績がある。
 日本でもATM運営代行会社などへの提案活動を手始めに、取引先を順次拡大する方針。銀行は自社でATMを運営するのが一般的だったが、コスト減を狙い地方銀行などの間で外部委託するケースが増えているという。
 日本でのサービス開始に向けて、情報漏洩を防ぐための安全指針の策定、データセンターの入退出など従業員管理、通信の暗号化などの体制を整えた。カード情報の保護基準を定めた国際標準規格「ペイメントカード業界データセキュリティー基準(PCIDSS)」の認証を取得して、金融機関に安全性を売り込む。
 日本通信は自社で通信インフラを持たず他社から回線を借り受けるMVNO(仮想移動体通信事業者)の草分け。主力の個人向けサービスでは値下げ競争が激化している。このため米国での実績を生かして、国内でも法人向けの通信サービスを新たな収益源に育てる方針である。
2014/03/28 8:00