日本バルカー工業(7995)【空気マグネシウム電池の発電能力を3倍に高められる正極材を開発!】

日本バルカー工業  [7995] 東証1部 時価:290円

日本バルカー工業(7995)は空気マグネシウム電池の発電能力を3倍に高められる正極材を開発した。正極材の内側に活性炭、外側にはカーボンブラック(炭素素材)をフッ素樹脂で絡めることで、発電に必要な酸素を取り込める量を増やした。日本バルカーでは今後、この電池を非常用電源として組み込んだ装置の商品化を進める計画。2015年度に10億〜12億円規模の売り上げを目指す。
 空気マグネシウム電池は燃料電池の一種で、電解液には食塩水を利用。正極側から空気中の酸素を取り込み、負極のマグネシウム合金を化学反応を起こすことで電子が発電する仕組みだ。
 日本バルカー工業が開発したのは正極材用のシート状の膜。一般的な正極材はカーボンブラックの一層構造をしているが、開発した膜はシートの内側に10〜120マイクロ(マイクロは100万分の1)メートルの活性炭をフッ素樹脂で絡めたシートを、外側に20〜100ナノ(ナノは10億分の1)メートルのカーボンブラックをフッ素樹脂で絡めたシートを2枚重ねにする構造にした。
 活性炭の粒子には無数の穴が空いており、シート上に均一に分散させると表面積が大きくなる。電池の発電に必要な酸素を従来よりも多く取り込めるため、電圧1・5ボルトで0・5アンペアだった電流の量を1・5アンペアに引き上げられるという。
 日本バルカーでは電解液がない状態では発電のための反応が進行しないという特性を生かして、マグネシウム電池を非常用電源として搭載した製品開発を進める計画。第1弾として日本協能電子(東京・大田、石川忠社長)と共同で、非常時などに使えるランタン型のランプを開発した。
 ランプに海水などの食塩水を注入すると、発電が始まり、注入できる量が180ミリリットルと小型の製品で80時間、同380ミリリットルの大型の製品であれば120時間連続で点灯させられる。
 ランタン型ランプで15年までに10億〜12億円の売り上げを目指す。将来は電池の仕組みを生かして、センサーや扇風機など他の製品にも展開していく方針だ。
2014/07/29 8:25