オンキョー(6628)【「ハイレゾ」の音源再生アプリが大人気!】



オンキョー  [6628] 東証JQ部 時価:161円

CDより高音質な音楽を楽しめる「ハイレゾリューション(ハイレゾ)」が注目される中、オンキヨーが開発した再生アプリ(応用ソフト)が人気を集めている。以前は専用の高音質CDなどでしか楽しめなかったファイル形式にも対応しているほか、音色を細かく調整する機能も搭載した。スマートフォンで手軽にハイレゾを再生できる環境を整え、ファンを増やしていく考えだ。
 「ハイレゾの裾野を広げたいとの思いで開発した」。オンキヨーの開発技術部の日月伸也主幹技師は、米アップルのiPhone(アイフォーン)向けアプリ、「HFプレーヤー」開発の狙いをこう説明する。音楽再生アプリとしての基本機能は無料で使えるが、1000円でハイレゾ音源を再生できるようにアップグレードができる。「高解像度」を意味するハイレゾは、CDでは切り捨てられていた高い音を再生できるなどの特徴がある。
 同社はハイレゾ音源の配信サイト「e―onkyo music(イーオンキヨーミュージック)」で複数形式のファイルを配信しており、HFプレーヤーは複数のハイレゾ形式の再生ができるのが特徴だ。「音の入り口から出口までトータルでハイレゾを楽しめる環境を提供する」戦略で、ハイレゾのなかでも音質が高いとされる「DSD」と呼ばれる形式にも対応している。
 DSDは専用の再生機が必要なスーパーオーディオCDにも使われ、デジタル信号の密度でアナログの波形を記録する方式だ。デジタル音源で一般的な、波形を階段状に置き換えるパルス符号変調(PCM)方式と比べ、低音域の再現性に優れるとされる。
 HFプレーヤーの有料版をiPhoneに導入すれば、DSDを再生できる。ただこの方法では、音質はCD並みに抑えられる。そこで本来の音質を楽しむために用意されたのが、iPhoneを携帯型アンプに接続する方法だ。
  無料版を含めたHFプレーヤーのもう一つの特徴が、音の高さごとに細かく音の大きさを調整する「イコライザー」機能だ。1万6000のポイントで細かく調整できるほか、海外ミュージシャンが提唱する設定も用意。好みの音色を選ぶ楽しみも備えた。
 こうした複雑な信号処理は、スマホに搭載されているCPU(中央演算処理装置)の性能向上で可能になった。HFプレーヤーではすべてのアルゴリズムを見直し、1度の処理で複数の計算をする並列演算を積極的に採用することで「ハイレゾ音源の高い音質を損なわずに信号処理できる」(日月氏)ようになった。HFプレーヤーは1000円と高いものの既に2万ダウンロードを達成した。当初計画の約3倍の実績という。オンキヨーが目指すハイレゾ普及の推進力になりそうだ。業績は、回復基調にあり、15年3月期第1四半期の連結最終損益は0,1億円の赤字となったが、前年同期の10,9億円の赤字から大幅に縮小しており、注目しておきたい。
2014/09/10 7:30