宮入バルブ製作所(6495)【LNGや水素分野に積極的展開を図る!】

宮入バルブ製作所  [6495] 東証2部 時価:106円

宮入バルブ製作所(6495)が液化天然ガス(LNG)や水素分野の開拓に動き出している。
強みとする液化石油ガス(LPG)を始めとするガス用バルブで培った制御技術を生かして、低温に強いバルブなどを開発してきた。2つの成長市場に的を定め、事業の多角化と長期的な収益拡大を狙う。
「国立競技場の聖火台には、うちのバルブが使われたんですよ」。平綿孝之社長は胸を張る。創業は1949年。LPGの普及や工業の発展とともに成長し、64年の東京オリンピックの舞台を裏方として支えた。
 バルブは配管内の液体や気体を通したり、止めたりなどの制御に使われている。日常生活から工場、船舶、発電所まで幅広い分野に必要不可欠な存在だ。中でもガス用バルブは可燃性の気体を扱うケースが多く、高い安全性が求められる。そのため経済産業省で認証を受けた機関でしか製造できない特殊な製品である。
 LPG用製品などに特化した宮入バルブの強みはガス漏れをゼロにし、かつ開閉などの操作を少ない力でできることだ。「『絶対に漏らさない』という強い思いが設計の根本にある」。通常ならば管同士を溶接でつなげて作るのを、鍛造や鋳物で成型することで継ぎ目を減らし、漏れる原因自体を軽減した。さらに接着に使う素材を工夫し、日本人の握力でもハンドルを容易に回せるようにした。
 成長のけん引役を担ってきたLPG市場が家庭用需要の減少などで縮小し始めているなか、現在、LPGに次ぐ柱に育てようと、力を入れているのが「LNG向けの低温用バルブ」だ。10年ほど前から開発を始め、約3年前には製品も投入した。現在、LNG船でも使用できるよう、日本海事協会の認証を受けている。 
原子力発電所の停止で火力発電の稼働率が上がり、LNG関連設備の需要が高まっているが「タンクローリーやLNG船で採用されるには、軽くすることで燃費向上につなげないといけない」と平綿社長は意気込む。第3の柱の育成も忘れていない。将来のエネルギー政策の中心的役割を担うと注目されているのが「水素用のバルブ」だ。
 LNGよりもさらに低温の液体水素に対応できる耐久性を確保しながら爆発などにつながるガス漏れを防ぐ安全性の高い構造が不可欠で、現在開発を進めている。エネルギー転換に歩調を合わせた技術開発で未来の水素社会を支えるインフラの一翼を担う今後の成長戦略を描いている。
2014/10/107:40



宮入バルブ製作所(6495)2部 106円 10月10日