阿波製紙(3896)【炭素複合材「カルミックス」に注目!】

阿波製紙  [3896] 東証2部 時価:335円

阿波製紙 (3896) が2月17日に業績・配当修正を発表。15年3月期の連結経常利益を従来予想の4億円→5.4億円(前期は5.8億円)に35.0%上方修正し、減益率が31.2%減→7.1%減に縮小する見通しとなった。会社側が発表した上方修正後の通期計画に基づいて、当研究所が試算した10-3月期の連結経常利益も従来予想の2.2億円→3.6億円(前年同期は3.6億円)に62.5%増額し、一転して1.1%増益見通しとなった。業績好調に伴い、従来未定としていた期末一括配当は7円(前期は5円)実施する方針とした。
 同社は、製紙技術をベースに事業を展開する機能紙および不織布の製造販売会社。主力の自動車用途でエンジン用ろ材やクラッチ板用摩擦材を国内外で生産するほか、水処理分野においては海水淡水化や超純水製造向けに分離膜の支持体の生産・販売を行っている。開発型企業を志向しており、外部との連携などにより製品の高機能化・高付加価値化に取り組んでいる。
そこで、同社は、炭素複合材「CARMIX(カルミックス)」の事業展開を加速する。新たに炭素繊維に未硬化の樹脂を含浸させたシート(プリプレグ)を積層して硬化させた炭素繊維強化プラスチック(CFRP)を開発し、用途開拓に乗り出した カルミックスは同社が展開する炭素複合製品。黒鉛や活性炭、炭素繊維などのシート製品を商品化しており、導電性や熱伝導性、脱臭機能などの特性をベースに用途展開を図っている。
特に抄紙・加工技術を応用して開発した紙製放熱シート・フィンは、放射により金属フィンと同等の放熱性能を実現。すでに金属ヒートシンクの3分の1の軽さからLED照明の放熱材として採用されている。更に、スマホなどモバイル向け放熱シートに展開する為に商品化に向けて最適仕様の検討を進めており、同社では早期事業化を目指している。
 カルミックスCFRPは、炭素系素材抄紙技術を応用したシート加工品。短繊維の採用により長繊維CFRPに比べて穴あけや切削といった加工を容易としているほか、シート化工程内でさまざまな機能付与が可能だ。軽量・高強度かつユーザーニーズに応じた機能付加により幅広い分野で採用を見込んでおり、自動車や機械、建築・土木など向けに用途開拓を進めていき、業績拡大に向けていく方針である。
この結果予想PERが7,6倍、PBRも0,67倍、配当利回り2,09%と割安感が際立っており,押し目は注目しておきたい。
2015/02/18/8:40