大成建設(1801)【セメント不使用の「環境配慮コンクリート」を開発!】

大成建設  [1801] 東証1部 時価:721円

2020年の東京五輪開催を見据えて、都心では再開発が相次いでいる。老朽化した都市インフラの整備も社会問題として浮上し、今後、大量のコンクリートが消費される。こうしたなか、製造時に発生する二酸化炭素(CO2)を大幅に削減するなど、環境に配慮したコンクリートの技術革新が進んでいる。
コンクリートの原料であるセメントは石灰石や石こうなどに約1450度の熱を加えて焼成して作るため、セメント1トンにつき750キログラムものCO2が発生する。セメント由来のCO2は国内排出量の約3%を占めている。
そこで大成建設(1801)は昨年9月、セメントを全く使わない「環境配慮コンクリート」を開発した。「環境配慮コンクリート」は、製鉄副産物である高炉スラグを、独自に開発した添加材で硬化させる。セメントの使用量をゼロにすることで、製造時のCO2排出量を実に80%削減することに成功した 大成建設は夏と冬、気温が異なる条件下の施工実験でコンクリートの品質を調べ実用性を確認した。同社によると建設現場で通常のコンクリートと同様に施工できるセメントを使わない汎用コンクリートを実用化したのは世界初という。高炉スラグを大量に配合すると、一般的なコンクリートに比べて、打設してから強度が出るまでに時間がかかったり、固まる際にひび割れが生じたり、表面がもろくはがれやすくなったりする。
大成建設が開発した環境配慮コンクリートは、複数のカルシウム系化合物を混ぜ合わせた特殊な添加材を加えることで、高炉B種と同等程度の品質を保ちながら、セメント使用量をゼロにできた。高炉スラグの配合率を高めることで海中の構造物に使っても内部の鉄筋がさびにくいなどのメリットも確認できた。環境配慮コンクリートは3割ほど高価だが、生産量が増えれば同等程度に下げられる可能性がある。
東京五輪は日本が世界に誇る環境技術のショーケースになる。環境配慮型のコンクリートは、その本命技術のひとつになりそうだ。
2015/02/26/8:30