大阪ガス(9532)【「夢の素材」を開発 超微細繊維、3年後に商品化へ!】


大阪ガス  [9532] 東証1部 時価:492,2円

大阪ガス(9532)のエネルギー技術研究所は、プラスチックの強化材に活用できる超微細繊維「セルロースナノファイバー(CNF)」を開発しました。木材由来のCNFは「夢の素材」とされるが、プラスチックと分離しやすい難点があった。 CNFは鋼鉄と比べ強度は5倍だが、軽さは5分の1。植物由来のため環境への負荷が小さく、枯渇の可能性も低い。炭素繊維に続く「夢の素材」とされ、素材各社が開発にしのぎを削っている。硬くて丈夫な特性を生かし、プラスチックの強化材や大型ディスプレー用のフィルムなどでの利用が期待されている。
 プラスチックに用いられる強化材はガラス繊維と炭素繊維が主流だった。ガラス繊維はコストは安いが重く、炭素繊維は強度はあるもののコストがガラス繊維の約10倍の場合もあり、一長一短がある。CNFは炭素繊維とほぼ同等の強度を持ち、コスト面でも引き下げの余地がある。 ただ、石油由来で「油」の性質をもつプラスチックに対し、CNFは水との親和性が高く、そのままではプラスチックと混ざりにくかった。
 大ガスは、独自開発した石炭由来の化学素材「フルオレン」をCNFの表面に吸着させる方法を開発。CNFの表面のみ「油」に近い性質にし、プラスチックに混ざりやすくした。 開発品は「フルオレンセルロース」と名付け、4月からサンプル品の出荷を開始。すでに樹脂メーカーなどから引き合いがあり、特許も出願中です。フルオレンは、光学特性の高さから携帯電話などのカメラレンズ用樹脂に使われ、世界シェア6割を誇る。今後は自動車の車体など幅広い製品で活用が期待され、3年後をめどに商品化を目指すとしており、「フルオレンセルロース」をレンズ事業に次ぐ柱に育てる考えだ。エネルギーの小売り自由化を控え、主力のガス事業の競争激化が見込まれる中、大ガスは収益源の多角化を目指していることから注目しておきたい。

(注)セルロースナノファイバー(CNF)とは、植物繊維を化学処理し、ナノメートル(ナノは10億分の1)レベルまで極細化した素材。硬くて軽いことから、プラスチック材料のほか人工血管など医療用での開発研究も進む。日本製紙(3863)は今秋、大人用紙おむつの消臭シートでCNFを実用化。王子ホールディングス(3861)と三菱化学(4188)は、大型ディスプレーなどに利用できるCNF素材の透明連続シートを世界で初めて開発するなど、各社の競争が激化している。大半の植物に含まれており資源量は1兆トンとされ、石油の7倍近い。
2015/05/08/ 7:50