出光興産(5019)【 出光とLGディスプレー、有機ELで異色の「日韓タッグ」!】

出光興産  [5019] 東証1部 時価:2,320円

テレビ向けのディスプレーで「ポスト液晶」の最有力候補と期待されてきた有機EL(エレクトロルミネッセンス)に、新しい動きが出てきた。出光興産(5019)が韓国のLGディスプレーとの間で、有機ELをめぐる提携関係を強化した。出光が持つパネル製造関連の特許をLGに供与し、LGがテレビ向けの大型パネル生産などに活用するという内容だ。「液晶の次は有機ELの時代がくる」。出光の首脳は有機ELへの期待をこう強調する。
有機ELは、電圧をかけると発光する有機物でできた電子材料。材料そのものが発光するため、液晶には欠かせない背後の光源が不要で、液晶パネルよりも薄く、折り曲げたりもできる。明暗が鮮明で画質が高い上、消費電力も少なくて済むことから、スマートフォン向けといった中小型パネルだけでなく、テレビ向けの大型パネルの材料などとして電機各社が研究・開発を競っているものの、コスト高などから需要は伸び悩んでいる。 出光は多角化の一環として、本業の石油事業以外の分野についても1970年代から基礎研究を進めてきた。「その中でも有望だった」のが有機ELだ。85年には有機EL用の発光材料の開発をスタートさせた。国内だけでなく、2012年には韓国にも工場を設けて有機EL材料の安定的な供給体制を整え、販売も手掛けている。出光は有機EL材料をディスプレー製造会社に供給し、あくまでも素材メーカーとして事業を強化する考えのため、ディスプレーの生産を手掛ける電機メーカーとの提携は欠かせない。そこで出光は昨年12月、有機EL事業で09年に戦略提携していたLGとの関係強化に踏み切った。有機ELはテレビ向けパネルだけでなく、照明用の材料としても期待されていた。 有機EL材料が今後、収益力のある事業に育つかどうかは楽観はできない。有機ELテレビ用パネルなどデバイス(部品)の普及に大きく左右されるからだ。出光は有機ELパネルに力を入れるLGとのタッグを強化して普及を後押しする考えだ。
2015/05/20/8:30