東芝(6502)【不適切会計問題「出来レースだった?」と収束へと向かう!】


東芝  [6502] 東証1部 時価:442.8円

5月、東芝(6502)は「業績予想の修正に関するお知らせ」などのIRを発表。過去の一部のインフラ関連工事原価が過少に見積もられ、さらに損失見込みが適正に計上されていないなどの事実が判明したことを明らかにて、事実関係調査のため、第三者委員会を設置しましたが、この問題は出来レースだったと思わせる記事を紹介します。
東芝は15年3月期の決算短信を5月下旬までに提出できず6月末まで遅延。すでに発表していた’15年3月期の通期予想(営業利益3300億円、経常利益2500億円、純利益1200億円など)を取り消して、ついでに期末配当まで取り消してしまった。常識的に考えれば、過年度の有価証券報告書(少なくとも時効になっていない5年分)を6月末までに修正して提出しなければならない。できなければ、上場廃止となるリスクもあるのだが、依然として東芝からは危機感が伝わってない。又、どこからともなく過去の業績(利益)修正額が最大500億円(つまり、東芝の屋台骨が揺らぐほどのものではない)と伝わってきたと思えば、問題はインフラ関連だけではなく、家電や重電などを含む事業全体に及ぶとも伝わってきており、明らかに社内抗争の材料に使われているようだ。
そもそも、今回の騒動自体が社内抗争から出てきた気もする。4月3日時点で公表され、東芝の室町会長を委員長とする特別調査委員会が設置されていた時点で、すでに状況は解明されており、出来レースだった可能性が高い。そうなると、今後を予測することは比較的簡単だ。第三者委員会の報告書は事件性も重過失もない「単純ミス」と結論づけ、第三者委員会が東芝の社内抗争に負けた陣営側の「過失であった」と公表して処分・放逐。期日までに過年度の訂正も含めた有価証券報告書などすべてが提出され、上場維持となって忘れ去られてしまうはずだ。
理由は2つある。1つは東芝が日本有数の原発メーカーであること。もう1つは東芝には’14年12月末時点で長短合わせて1兆9000億円以上の外部負債(主に銀行借り入れ)があるからだ。つまり、政府も銀行も「全く問題がなかった」ことにならないと困るのである。
第三者委員会の調査中に証券取引等監視委員会と東京地検特捜部が強引に事件化してしまったインデックスのケースとは全く違う。ウッドフォードが余計なことをして事件化せざるを得なくなったものの、第三者委員会で早々に会社ぐるみではなく、一部の経営陣が社外の「指南役」と共謀した巨額損失隠しと“奇怪な”結論で上場を維持させたオリンパスに少し似ている。オリンパスにその時点で2人の取締役を送り込んだ銀行団が2500億円以上の貸付金回収に成功。その取締役2人は来る株主総会で退任するようである。つまり経済事件とは、そもそも事件化するかどうかも含めて、判明した時点で結論が決まっている。それが東芝の全く危機感が感じられない他人事である「余裕」を生み出しているのだ。急落した東芝の株価も回復するかもしれない。
2015/06/11/8:10