免疫生物研究所(4570)【医薬用の抗体・活性を高める手法を開発!】


免疫生物研究所  [4570] 東証JQ部 時価:1,068円

免疫生物研究所(4570)と公益財団法人の野口研究所の研究グループは、医薬品に利用する抗体の活性を高める手法を開発した。
抗体に結合している不均一な糖鎖を切断した後、均一な人工糖鎖を接着する。試験的には効き目が従来の100倍の抗体医薬を得ており、新しい抗がん剤などの開発に役立つ可能性が高くなってきた。
 開発した手法はまず、免疫生物研の開発した遺伝子組み換えカイコの繭(まゆ)の中で抗体を作らせる。この抗体は、切断しにくい「コアフコース」という糖鎖が最初からついていないのが特徴だ。
 次に、抗体についている他の糖鎖を「エンドグルコシターゼ」という酵素と反応させて切断する。エンドグルコシターゼは1種類では、抗体の構成要素である複数種類の糖鎖を切断することができないが、野口研は複数のエンドグルコシターゼを混ぜることにより、複数種類の糖鎖を切断できることを明らかにした。その後、転移酵素を使って、糖鎖を外した抗体に、野口研が作った均一な人工糖鎖をつけ、医薬原料とする。
 研究グループは、乳がんの治療薬に使われる「トラスツズマブ」という抗体医薬に開発した技術を応用した。糖鎖が均一なトラスツズマブの生理活性を調べたところ、効き目の強さを示すADCCと呼ばれる活性が100倍になっていることを確認した。
 抗体医薬は、糖鎖構造の違いによって薬効に違いが表れると考えられており、製造時に糖鎖を均一にすることが目標とされている。抗体医薬の性質をそろえることによって、抗体医薬の薬効の研究や評価を効率良く行うことが期待できる。
 また、開発した技術を低コストで行う方法などが開発されれば高品質の抗体を大量に生産できる可能性もある。しかし、従来の製造技術では均一化させることができなかった。
この研究成果の詳細については米国の科学雑誌「PLOS ONE」にも掲載されたという。また、本技術の発明については14年4月25日に特許出願を完了しています。
2015/09/30/ 7:30