大王製紙(3880)【セルロースナノファイバーの事業化に挑む!】

大王製紙  [3880] 東証1部 時価:956円

大王製紙(3880)が次世代先端素材として注目を集めるセルロースナノファイバー(CNF)の技術開発に取り組んでいる。ありとあらゆる原料を使い、パルプから紙までを一貫生産する三島工場(愛媛県四国中央市)の強みを活用。CNFの原料は化学パルプにとどまらず、機械パルプや古紙パルプも揃えた。サンプル提供を進め、2020年をめどに事業化を目指す考えだ。
そもそもCNFは、木材成分の約5割を占めるセルロースをナノレベルの細さにした高機能材料。鉄の5―6倍の強度で重さは5分の1程度と軽い。どんな製品に結実するのか。例えば樹脂に混ぜることで強度が出せるほか、酸素を通しにくくするガスバリア性も付与できる。透明性が高く、熱による伸び縮みも小さい。
同社の場合、元のパルプ原料は、化学パルプ(広葉樹漂白品)、同(針葉樹漂白品)、機械パルプ(漂白品)、古紙パルプ(雑誌古紙パルプ・漂白品)がある。用途に応じて、どの原料を選択するか決め、さまざまな性能を持たせることができる。これらの出発原料を揃える大王製紙だが、CNFの研究に着手したのは10年ごろからで日本製紙(3863)などのライバル企業に比べて取り組みが遅れていた。そこで、愛媛大学や産業技術総合研究所中国センター(広島県東広島市)などと連携研究を一気に加速する。
内需縮小で本業の洋紙は新興国に活路を見出す同社だが、持続的な成長に向けてCNFが果たす役割は決して小さくないでしょう。
2016/01/21 8:20