メディバルホールディングス(7459)【再生医療製品の極低温輸送システムを開発!】

メディバルホールHD  [7459] 東証1部 時価:1,816円

医薬品卸最大手のメディパルホールディングス(7459)は、再生医療製品向けの極低温の輸送システムを開発した。早ければ2月にも稼働させる。生体細胞などを使った再生医療製品は、セ氏マイナス130度以下の極低温で輸送や保管をする必要があるものが多い。再生医療の普及を見据え、いち早く流通インフラを整えることで、取引の獲得を目指すとしている。
 JCRファーマ(4552)が開発し、日本初の再生医療製品として昨年9月に承認され、薬価基準に収載された骨髄移植時の合併症向け注射剤「テムセルHS注」が2月後半にも発売されるのにあわせ、輸送システムを稼働させる。
 再生医療製品は細胞そのものでできており、温度変化に弱い。輸送には液体窒素などを使い、マイナス130度以下の温度を保つ必要がある。新システムでは、液体窒素を注入できるタンク型の容器でそのまま持ち運びする。容器はコンピューターや全地球測位システム(GPS)を内蔵しており、容器内の温度や保管場所などをリアルタイムで把握できる。同社はこの容器を52個用意し、全国7カ所にある「ALC」と呼ぶ大型物流センターに配置した。テムセルを使って治療する全国21カ所の医療機関に24時間以内に届けられる体制を整える。今後は約500カ所の医療機関に届けられるようにする。
新たに開発した輸送システムの最大の特徴は、JCRファーマの工場・物流センターで製品を容器に入れた後、ALCで保管したり、病院へ届けたりする間、別の容器に移し替える必要がない点だ。コンピューターが液体窒素の残量を把握することで極低温を維持し、保管・輸送中の温度変化や事故を防止する。新システムは他の再生医療製品への応用も可能だ。再生医療製品は高額な製品が多い。テムセルは1袋の薬価が86万円。治療1回に約1400万円の費用がかかる。製品を確実に保管・輸送するシステムは再生医療の普及に欠かせない。
 製薬各社は希少疾患や難病を対象にした医薬品や再生医療製品の開発に軸足を移している。こうした製品は温度変化に敏感で特殊な取り扱いが必要になる。メディパルHDは再生医療製品にあわせた信頼性の高い輸送・保管システムをいち早く築き、医薬品卸として取扱量やシェアの拡大を目指すとしている。
2016/01/21 8:45