ローム(6963)【マイルドハイブリッド用電源ICを開発!】

ローム  [6963] 東証1部 時価:4610円

ローム(6963)は1954年、創業者である佐藤研一郎氏が立命館大学在学時に考案した炭素抵抗皮膜の特許を元に創業して、社名のROHM(R:抵抗 Ohm:抵抗を示す単位)はそこに由来します。その後、大規模集積回路の製造を手がけ始め、1971年には日系企業として初めてアメリカ・シリコンバレーへ進出し、ICの開発拠点を開設しており、現在は様々な機能を顧客の要望に応じてLSI上に集積するカスタムLSTが主力で、トップシェアを握っています。
同社は欧州自動車大手が実用化を進めている新型ハイブリッド車に最適な電源IC技術を開発した。リチウムイオン電池などから供給される電力の電圧を下げ、駆動系システムなどに適した電圧にする。高電圧から低電圧へ降圧するのに従来は2つのICが必要だったが、業界で初めて1つでも可能にした。コスト削減につながるとして年内に部品大手などへの出荷を目指すとしています。
 ロームが開発したのは、直流電流の電圧を変換する「DC―DCコンバーター」と呼ばれる電源IC。ハイブリッド車は12ボルトの鉛蓄電池(バッテリー)や48ボルト、250ボルトなどのリチウムイオン電池から電力を供給し、動作電圧が3・3ボルトや5ボルトの電子制御装置(ECU)を動かす。開発したDC―DCコンバーターはその動作電圧まで電圧を下げる役割を持っています。
 電流や電圧を制御する信号の時間幅を業界最短とすることで、12〜65ボルトの電圧を0・8〜5ボルトに一気に降圧できるようにしました。従来品は降圧能力が限られていたため、高電圧を1つのICで中電圧に下げ、さらに別のICで低電圧にする仕組みが必要だった。ロームのICは1つで対応できるため、部品点数を半分にでき、変換効率も従来の69%から75%に高めることが出来ました。
 新たなICは「マイルドハイブリッド」と呼ばれる48ボルト電源のハイブリッド車に対応しており、開発を進める全メーカーの基準を満たせるという。マイルドハイブリッドはエンジンを主動力源とし、停止時などにモーターで補助する仕組み。2025年に世界の自動車販売台数の1割を占めるとの試算もあります。自動車は電子化が進んでおり、高級車では電源ICが数十個搭載されているという。同社は自動車大手や自動車部品大手が注力する分野で高機能部品を投入し、欧州向け事業の拡大を狙うとしています。
(注)マイルドハイブリッド車とは、車の停止時や発進時などエンジンを駆動する時に、小型の電池とモーターで補助する。大きな電池とモーターを持ち、エンジンを停止しても電気で走るフルハイブリッド車に比べ燃費性能は劣るが、システムがシンプルで開発、生産費を抑えられる。欧州自動車大手を中心に実用化が進んでいます。
2016/04/13/8:00