出光興産(5019)【 出光とLGディスプレー、有機ELで異色の「日韓タッグ」!】

出光興産  [5019] 東証1部 時価:1998円

国産電機大手の日本法人、LGエレクトロニクス・ジャパンは13日、65型など5種類の有機ELテレビの新製品を発表した。スマートフォン(スマホ)でも米アップルが早ければ2017年にiPhoneに有機ELパネルを採用する方針。パネルのほか材料や製造装置も含め、関連メーカーが雪崩を打って事業化に動き出している。「ブラウン管から液晶、有機ELへ。有機ELの時代はもう始まっている」。13日、都内で開いた製品発表会でLGエレクトロニクス・ジャパンの李仁奎(イ・インギュ)社長は指摘した。
 有機ELパネルは赤、緑、青の有機材料が光ることで画像を映し出す。バックライトの光からカラーフィルターを通して映像を作る液晶パネルと比べ多様な色彩を鮮やかに再現できる。
 スマホでは韓国サムスン電子が自社生産パネルを自社のスマホに大量に採用し、パネルの世界シェアをほぼ独占。二大用途の一つとなるテレビでもLGが上級モデルに搭載して販売を広げる。李氏は13日、LGの有機ELテレビの世界販売が16年に100万台に達するとの見通しを示した。
 有機ELパネルはこれまで良品率を上げるのが難しく、コスト高が課題だった。ただアップルが昨秋、iPhoneに採用する方針を固めて事情が一変、慎重だったメーカーも参入せざるを得ない。サムスンが6年前から本格量産してきたことで製造装置や素材のメーカーも技術を蓄積している。韓国のLGディスプレーは数年間で1兆円規模の投資を計画する。
 出光興産(5019)が韓国のLGディスプレーとの間で、有機ELをめぐる提携関係を強化した。出光が持つパネル製造関連の特許をLGに供与し、LGがテレビ向けの大型パネル生産などに活用するという内容だ。「液晶の次は有機ELの時代がくる」。出光の首脳は有機ELへの期待をこう強調する。同社は多角化の一環として、本業の石油事業以外の分野についても1970年代から基礎研究を進めてきた。「その中でも有望だった」のが有機ELだ。85年には有機EL用の発光材料の開発をスタートさせた。国内だけでなく、2012年には韓国にも工場を設けて有機EL材料の安定的な供給体制を整え、販売も手掛けている。同社は有機EL材料をディスプレー製造会社に供給し、あくまでも素材メーカーとして事業を強化する考えで、ディスプレーの生産を手掛ける電機メーカーとの提携は欠かせない。有機ELはテレビ向けパネルだけでなく、照明用の材料としても期待されており、 出光興産は有機ELパネルに力を入れるLGとのタッグを強化して普及を後押しする考えだ。出光の15年度の連結売上高は3兆7500億円に達したとみられるが、営業利益率は1%に満たなかったようだ。石油に続く次世代事業の育成は不可欠である。
2016/04/14/ 7:55