【2020年に100億ドル超の市場が誕生するバーチャルリアリティ(VR、仮想現実)!】

バーチャルリアリティ(VR、仮想現実)への株式市場の関心が高まっている。VR用の頭部装着ディスプレイ(HMD)は16年3月に米フェイスブック傘下のOculus 社から「Oculus Rift」、4月に台湾のHTC 社から「HTC Vive」の出荷が開始され、日本のソニー(6753)からは「PlayStation VR」の発売が10月に予定される等、家庭用VR の市場は いよいよ、立ち上がろうとしている。その応用範囲は、多岐に 亘 る。
最も早い立ち上がりが期待できるのはゲーム分野で、ファーストパーソン・シューティングゲーム(世界を一人称視点で眺め、自らを主人公として楽しむ)等、VR の持つ高い没入感を活かしたゲーム作成が可能になる。キャラクターの実在感等、VR ならではの要素を活かし、新しいスタイルのゲームを作る取り組みも興味深い。
映画や音楽ビデオ、スポーツ中継等のVR 化も進もう。ホラー映画やアニメ映画の世界に入り込む体験、有名歌手のコンサートやサッカーの国際試合を最前列で鑑賞する等、既存の映像コンテンツでは提供できなかった付加価値を盛り込むことが可能となる。また、新作映画やミュージシャンのプロモーションビデオ等、広告宣伝用途での活用も進もう。VR 通信も注目用途の一つである。遠隔地で暮らす家族との会話や、海外オフィスとの電話会議等でVRシステムを用いることで、実際に会っているかのような感触を得ることができる。
業務用では、分譲マンションの完成前のバーチャル内覧、インターネットストアで衣料品を買う際のバーチャル試着など、販売支援ツールとしての役割を担おう。また、建築物のデザインを実寸大感覚で確認するなどの制作支援、ロボットの遠隔操作等、様々な領域で活用が進もう。他にも、ジャーナリズム(紛争地域のレポート等)、医療用途(遠隔地からの手術等)、学術用途(宇宙探索等)のように、応用範囲は広い。
ゲームを中心とする家庭用VR システムだけでも、2020年にはハードウェアで57億ドル、ソフトウェアで47億ドル、合計104億ドルの市場規模が予想される。より長期的には、非ゲーム分野の開拓が進むことで、VR 関連の市場規模は更に何倍にも膨れ上がる潜在力を秘めている。
AR の一種として、 プロジェクションマッピング(映写機器を用い、建物や物体、空間等に映像を映し出す技術の総称)も注目される。ゴーグル 型端末やスマートフォンを使ったタイプのAR は、ディスプレイ上に現実世界と仮想世界を融合するが、これは仮想世界を現実世界に映し出す技術である。今後は、オリンピック等のスポーツイベント、コンサート会場等、様々な場面に活用が広がる可能性があるでしょう。