島津製作所(7701)【波長長い赤外線活用して、移植細胞追跡し易い技術を開発!】

島津製作所(7701)【波長長い赤外線活用して、移植細胞追跡し易い技術を開発!】
島津製作所  [7701] 東証1部 時価:1531円

名古屋大学の湯川博特任講師らと島津製作所(7701)は、体内へ移植した細胞を赤外線を使って精密に追跡する技術を開発しました。可視光線や紫外線を使う従来手法より血液などに吸収されにくいため小さな細胞の塊まで追跡でき、iPS細胞を使う再生医療の安全確保などに役立つ。5年後の実用化を目指す。
名大は島津製作所が新たに発売した波長の長い赤外線も追跡できる検出装置と、別の企業が販売する1550ナノ(ナノは10億分の1)メートルの長波長の赤外線を出す2種類の蛍光物質に着目。マウスの脂肪由来の幹細胞に蛍光物質を取り込ませ、マウスの皮膚の下へ移植して観察した。 ほぼ全ての細胞が蛍光物質を取り込み、移植した1000個程度の細胞塊が体外から光って見えた。移植した細胞は1週間程度、追跡して観察できる。数カ月程度は観察し続けられるとみており、対象となる病気や診断の方針に応じて材料を改良し、観察できる期間を最適化する。
 移植細胞の追跡は波長が70〜1000ナノメートルの可視光線や紫外線、波長が短い赤外線を使うのが一般的だが、血液や体液に吸収されやすく小さい細胞塊は追跡できない。波長が長い光は血液などを透過し、細胞塊を追跡しやすい。
 今後は蛍光物質の毒性を低め、体の奥の数十個の細胞を観察できるか動物実験で確かめる。細胞をどの程度の期間にわたり観察できるかも調べる。iPS細胞から育てた神経細胞や免疫細胞を光らせれば、治療の効果確認や移植後のがん化のリスク抑制に役立つ。島津製作所は新技術の実用化を通じ、検出装置の拡販を目指す。
 移植細胞の追跡のほか、コンピューター断層撮影装置(CT)で血管を撮影したり、動物実験で腸のぜん動運動や肝障害との関わりなどを調べる用途にも使える可能性があり注目できる。
2016/07/21 8:00