JR東日本(9020)【モバイル決済「便利」に弾み、「iPhone7」スイカに対応、複数のカード使い

JR東日本  [9020] 東証1部 時価:9610円

スマートフォン(スマホ)を使ったモバイル決済が進化しそうだ。JR東日本(9020)は10月から電子マネー「スイカ」を米アップルの最新スマホ「iPhone7」で使えるようにする。
日本ではスマホの普及前からガラケー(従来型の携帯電話)でスイカを利用できた。しかし、これまで日本独自の仕様がなかったiPhoneではスイカは利用できず、ICカードやスイカ対応の他社のスマホ、ガラケーが必要だった。利便性の点では逆行していたが、従来の「モバイルスイカ」に比べて登録が簡単で、複数のスイカを登録して公私で使い分けることもできる。スイカは腕時計型端末「アップルウオッチ」にも対応。使い方の幅が広がりそうだ。
「iPhone7」にスイカのカードをかざすと、定期券や残金などの情報を移し、アップルが日本で始める決済サービス「アップルペイ」を使えるようになる。JR東日本の従来のスマホ向けサービス「モバイルスイカ」は専用アプリをダウンロードして会員登録する必要がありましたが、「iPhone7」では、1つの端末に複数のスイカのカード情報を登録できる。
例えば仕事で使うスイカと私用のスイカを別々に登録し、使い分けることもできる。業務で使った交通費の精算などに便利になりそうだ。紛失や盗難の被害に遭っても、チャージ残高は保証される。データ保存サービス「iCloud(アイクラウド)」を通じてスイカの利用を一時停止したり、端末に保存される情報を消去したりすることもできる。
 アップルウオッチの新モデルでもスイカを使えるようになる。駅の改札で定期券やスマホをカバンから取り出す手間が省けそうだ。ただ、自動改札機の読み取り機は右側に設置してあることが多い。アップルウオッチを左手に着けるユーザーは注意が必要だ。
 スイカはJR西日本(9021)の「イコカ」など全国の交通系電子マネーと相互利用できる。私鉄や地下鉄を含む全国4789駅や約3万台のバス、約36万店で支払いに使える。アップルペイに登録したクレジットカードで入金でき、JR東日本エリア以外でも使いやすくなる。
 JR東日本は2020年までにスイカの決済件数を1日あたり800万件と、今よりも4割増やす考えだ。発行枚数は8月末時点で6100万枚。iPhoneへの対応で利用者を呼び込み、スイカで決済できる店舗を増やすなど好循環を作り出すとしている。。
16日発売の」iPhone7」の本体価格は記憶容量32ギガバイトで税別7万2800円。スイカとの連携で、アップルもiPhoneをテコ入れすることによって再成長を目指している。
2016/09/12 7:40