星光PMC(4963)【「セルロースナノファイバー」の将来性を評価し、期待が高まる!】


星光PMC  [4963] 東証1部 時価:1189円

大きな台風は別として、強風で立ち木が折れるという光景はあまり見たことがない。木の細胞を形作る繊維が強じんだからだそうだ。東日本大震災の津波に耐えた岩手県陸前高田市の「奇跡の一本松」も、残った理由の一つには樹木がもともと持つ強さがあるのだろう。
いま企業の間では、その自然の力を生かした新素材が注目されている。木材を加工処理して取り出した繊維で、「セルロースナノファイバー」という。細さは髪の毛の1万分の1、重さは鉄の5分の1ほど。一方で鉄の5倍もの強さがある。地球に植物が誕生してから、長い時間をかけて培われてきた驚きの性質といえる。この次世代素材、樹脂と混ぜて軽量で強度にも優れた材料が作れ、用途は幅広い。家電や自動車、航空機の部品などへの利用が想定されている。裾野が広い自動車産業で採用が進めば、既存の部品会社への影響も出てこよう。普及には製造コストを下げる必要があるなど課題も多いが、企業の勢力図を変える可能性がある。とりわけ新しい素材への期待が高いのが製紙会社だ。紙の原料の木材を分解するノウハウが生かせ、量産技術の開発で先行する。国内は人口減少で紙の需要低迷が深刻になっているが、ここで新技術に磨きをかければ劣勢の挽回にもつながるだろう。
一方、星光PMC(4963)は京都大学やNEDO(新エネルギー・産業技術総合開発機構)などと共同で、超軽量で高強度の「セルロースナノファイバー」を既に開発しています。同社の「セルロースナノファイバー」は、竜ヶ崎工場にパイロットプラントが完成しており、サンプルを供給している。自動車関連部品のほか、家電、モバイル機器などの軽量化の実現に寄与する。特に自動車に関しては、使用されている樹脂部分の代替だけで20kgの軽量化が実現すると予測されていて、今後同社の業績を牽引する可能性が高い。
政府は地球温暖化対策の国際枠組み「パリ協定」を受け、30年に温暖化ガスの排出を13年比で26%削減する目標を掲げる。今後、温暖化ガスの削減効果が高い100程度の革新的技術を選ぶ。家庭や運輸などで3〜4割の削減が求められ、CNFの活用が期待されており、注目したい。
2016/12/05 8:00