中本パックス(7811)「全天候型のグローバル展開を目指す!」

中本パックス  [7811] 東証2部 時価:2910円

昨日に続き、中本パックス(7811)の事業内容と今後の経営戦略について、中本高志代表取締役社長のインタビューを紹介します。
(4)食品、IT・工業材、医療・医薬品、建材、生活資材など各用途別の製品動向について、食品は全売上高のなかでも65%を占める主要部門で、さまざまな食品パッケージの印刷や容器の成型を手掛けています。30年くらい前は95%が食品用途だったものを、“全天候型経営”を目指し、複数の新たな事業の柱を作ろうということで、工業材料、メディカル、日用品など多くの柱を増やしていきました。全体が成長するなかで、食品分野の売上構成比率を50%にすることを目標としていますが、乳製品関係、コンビニ向け各種パッケージ、耐熱電子レンジ用容器などの分野が成長しており、食品向けも今期は前期比15%増程度の売上高の伸びが見込まれるなど成長が継続しています。
IT・工業材は、スマホ、タブレット端末関連の表面保護フィルム、遮光・反射両面テープ、PET基材両面テープなどモバイル関連の部材が半分近くを占めています。次に多いのは、比較的高採算のリチウムイオン電池関連で、セパレーターの加工を手掛けており、競争は厳しいものの、成長分野として期待しています。さらに、自動車内装用品のヘッドライニング内のフェルトに使用される多層フィルムの需要が、米国などで順調な伸びをみせています。このIT・工業材の売上高構成比率は、将来的には25%くらいまで(前期実績は14%)拡大を目指します。 医療・医薬は、安定した伸びが期待できる分野で、湿布薬向けの離型フィルムの売上高が70%以上を占めています。湿布用離型紙では、印刷と離型加工を手掛けていますが、医薬品だけに、製造工程でもクリーンな環境が求められ、きれいに剥がせるために高い技術力が必要とされます。さらに、輸液バッグの外側の包装材や口元のシール材も今後成長が期待できるアイテムのひとつです。クリーンな環境でなければ、製造許可が下りない分野であるだけに、そのメリットを生かしてグローバル展開を目指します。生活資材は、掃除機などで空気を吸引して使用する布団の圧縮袋関連が中心で、このほかにキッチンやバス、トイレ周りなどをより美しく補修したり機能を増やしたりするための“レディース向けDIY商品”を手掛けています。
(5)今後の海外戦略については、“グローバル・ニッチ・コンバーター”を目指しています。扱うのはニッチとされる分野ながらも、世界市場を意識して世界の巨大企業が欲しがるような特殊な技術を極める加工企業を目指します。製品自体は先進国で使用されるものが多く、中国で生産している製品は、半数は欧米に輸出されているのが現状です。近い将来での、米国現地生産スタートを念頭に準備を進めています。米国の生産拠点では、自動車向け内装材、リチウムイオン電池用部材、環境にやさしいポリエステルのリサイクル技術による、ポリエステル製の食品向け包装材料の製造が想定されます。
(6)今後の具体的な株主還元策については、私は自分で投資する場合でも高い配当利回りに魅力を感じています。これだけ金利の安い時代が長期化するなかで、高い配当利回りの魅力は増していると思います。今期については、記念配当も含めると配当性向は40%以上となります。今後とも幅広い投資家層に向けて、当社の事業内容についてご理解いただくようにIR活動を積極化します。
(7)5年後、10年後に目指す「中本パックス」の姿について、全天候型の経営体制をグローバルに展開することが目標です。欧州、米国、中国に向けて技術のコンバーターとして世界的に市場を構築していきます。また、例えば元の素材に完全にリサイクルすることが可能なポリエステルなどの素材について、地球環境に配慮した技術開発を推進していきます。
この様に、成長分野開拓で業容拡大をはかっており、今後の活躍に益々期待が膨らんでいます。
2016/12/27 8:15