【AI開発のVBプリファード・ネットワークス、がん早期発見、精度99%以上、医療費削減に効果!】


人工知能(AI)開発ベンチャー、プリファード・ネットワークス(東京・千代田)は26日、AIの進化を急激に加速させている開発手法「深層学習」を使い、乳がんの早期発見精度を99%以上に高める技術を開発したと発表しました。現状の8割程度から大幅な改善に成功しました。数十種類のガン種に応用できるメドが立っており、今年中にも臨床試験を始め早期実用化を目指し、実現すればAIの応用により医療費の大幅な削減につながる先行事例となります。
 米サンフランシスコで同日開催されたAIの著名技術者が集まるイベント「ディープラーニング・サミット」で公表しました。血中の物質やゲノムなどの解析データを総合的にAIに学習させ、5千症例で高い精度を確認できました。わずかな血液を採取するだけで従来より安く、格段に高い精度の検査が可能になるという。学習させるデータをさらに増やし、日米などで医療機器として認可を取得していく計画であります。
プリファードは東京大学発ベンチャー企業で最前線の深層学習技術の研究開発・産業化を推進している日本を代表するAIベンチャーで、トヨタ自動車(7203)やファナック(6954)などと自動車やロボットに応用できるAIの開発で提携しているほか、DeNA(2432)と合弁会社「PFDeNA」を設立しています。
又、国立がん研究センターなどが人工知能(AI)技術を活用した統合的がん医療システムの開発プロジェクトを始動しました。国立がん研に蓄積されている膨大な罹患者の詳細な臨床情報やマルチオミクスデータ、さらには疫学データと文献情報をAI技術を利用して統合的に解析し、日本人がん患者個々に最適化された医療(プレシジョン・メディシン)の提供を目指すとし、更にシステムを実用化し、社会全般に普及させることで、がん医療の質の向上を推進していきます。
 これまでに国立がん研が蓄積してきた診断データは膨大な量となる。これらを統合的に解析することで個人に最適化された医療を提供できるとされる、ただ、がんに関するビッグデータを解析する手法が無く、実現に至らなかった。しかし近年、診断に利用されるデータの電子化が進んでいるうえ、複数のコンピューターやプロセッサーを利用した分散処理技術の発展により、解析が可能となってきた。加えてディープラーニング(深層学習)に代表されるAI技術の発展によって、がんのビッグデータのように構造化されていない多様な情報であっても、統合的に解析することで医療の質向上とつなげられる可能性が高まってきたという。
 今回のプロジェクトは国立がん研、プリファード・ネットワークス、産業技術総合研究所の人工知能研究センターが先ごろ、共同で立ち上げた。国立がん研の持つ膨大な臨床データ、マルチオミクスデータおよび疫学データを統合的に解析するメディカルAI技術を開発する。そのうえで複雑ながんの本態を解明し、診断・治療や創薬に応用する。
 がん医療にともなうAIの開発には、電子化・構造化されたデータのみならず、さまざまな非構造化がんデータベースの構築と、その多彩なデータベースを解析できる機械学習・深層学習技術の開発が必要となる。プロジェクトでは、これら技術が適用可能な正規化されたデータベースを、まず構築することになる。そして解析結果を、より正確ながんの診断、個々のがん患者にあった治療法の選択、創薬へ応用しながら、システムとして早期実用化を目指します。
 新しい医療の考え方であるプレシジョン・メディシン。オバマ前米大統領が一般教書演説において取り上げるなど、世界的に関心が高まっています。製薬企業のみならず、周辺産業も含め大きな経済効果が予想されるなか、今回の医産官の連携が注目されます。
2017/01/30 8:20