朝日ラバー(5162)【睡眠時無呼吸症候群、シャツ型端末で簡易検査、埼玉大学など共同開発へ!】


朝日ラバー  [5162] 東証JQ部 時価:949円

自動車用ゴム部品メーカーの朝日ラバー(5162)は、導電性繊維のミツフジ(京都府精華町)や埼玉大学と組み、睡眠時無呼吸症候群(SAS)を簡単に検査できる「簡易睡眠ポリグラフ検査用着衣型ウエアラブルシステムを共同開発する。シャツ型のウエアラブル端末に導電性ゴムの技術を組み合わせ、心電図や呼吸の情報を高精度で収集できるようにする。SASの早期発見・治療を促進し、運送業などの事故防止に役立てる。2019年4月の販売開始をめざすとしています。
 ミツフジが16年末に発売した衣服型ウエアラブル端末「hamon(ハモン)」の技術を応用する。同製品はニット生地の胸部分に銀メッキを施した導電性繊維を編み込んで、心電計の電極代わりに読み取った、心筋からの微弱な電気などの生体データを外部のサーバーに送信できる仕組みだ。
 共同で開発するシステムは軟らかい導電性ゴムで導電性繊維を覆い、胸やおなかの膨らみに密着させる。ゴムは呼吸で繊維が伸縮するのに合わせられる弾性があり、心電図データに加え睡眠時の呼吸の波形も測定できる。測定したデータから呼吸の異常などを検知し、症状の有無や程度を判断する。
 埼玉大が民間企業と共同で先端分野の研究開発に取り組む目的で設置した「先端産業国際ラボラトリー」で共同開発する。18年2月までに基礎技術を確定させ、同ラボの綿貫啓一所長がシステムの性能評価などを担う。
 SASは眠っている間に断続的に呼吸が止まる病気で、睡眠が十分に取れなくなる。運転中の居眠り事故などの原因となっている。国内に300万人以上の重症者がいるとの推計もあるが、潜在的な患者も多いとされ、国土交通省が運送業などに検査を推奨している。
 現在の主な簡易検査には、指先に付けたセンサーで睡眠中の静脈血の酸素量を測る「パルスオキシメトリ法」や、鼻と口の先に付けたセンサーで睡眠中の気流状態から無呼吸などを測る「フローセンサ法」がある。いずれもデータ収集の精度など、普及に向けた課題が指摘されている。
 開発するシステムは心電図と呼吸の情報を組み合わせて分析でき、より高精度な検査が期待できる。収集したデータはスマートフォンなどで受信し、医療機関などにそのまま送れるウエアラブル端末としての利便性もあり、運送業などに広く普及できる水準に収めたい考えだ。
 同社は20年3月期までの3年間の中期経営計画で、ゴムの基礎技術を強化し、新たな価値を生み出す方針を掲げている。ウエアラブル端末に応用できる技術を確立できればビジネスの幅が広がるとみている。
2017/06/28 7:45