丹青社(9743)【東京五輪・パラリンピック等の特需でチャンス到来!】




丹青社  [9743] 東証1部 時価:1163円

様々な空間を、人と人、人とモノ、人と情報が交わる豊かな体験の場として彩ることをモットーとしている丹青社(9743)は、商業施設や宿泊施設、イベントなどの「空間創造のプロフェッショナル」だ。東京五輪・パラリンピックでも特需が見込まれる。訪日外国人客を受け入れる施設の新設や改装が全国で進むと見込まれ、高橋貴志社長は「当社にもチャンスだ」と笑顔で語る。
「丹精」とは、赤(丹)・青の基本的な2色から“豊かな色彩”を示し、転じて絵画や画家、絵を描くことを広く指した中国に由来する語であり、更に「丹精をこめる」ことにも通じ、空間づくりにこころを込めて携わる丹青社の一人一人がこころに刻む言葉でもあります。
同社は1946年創業の老舗企業で、東京・上野の百貨店で手掛けた店内装飾をきっかけに、商業施設だけでなくホテルや美術館、オフィス、イベントなどあらゆる空間にビジネスの場を広げてきた。 足元の業績は堅調だ。18年1月期の連結営業利益は6期連続で伸び、過去最高の42億円となる見通し。プロジェクションマッピングなど映像や音響を使った空間づくりの需要が高まっているため、今年2月に演出技術の専門チーム「クロスメディアインキュベートセンター」も設立した。施設などのハード面のモノ消費だけでなく、消費者が体感するコト消費の市場が拡大するとみている。
 訪日客の増加に伴って空港や駅、飲食店、物販店、文化施設の新設や改装の需要も盛り上がる。特にホテルからの受注が好調だ。丹青社がかかわった案件として例えば広島駅直結のホテルグランヴィア広島(広島市)がある。大人数で旅行する海外グループ客を取り込むため16年3月、5階フロアを改装して4つのベッドを備えた部屋を4室作った。丹青社はデザインと施工を担当、欧米の家族連れ客を想定して白木を使った和モダンな内装とした。
 更に、スパリゾートハワイアンズもそのひとつ。通常ならデザイン事務所や内装業者に仕事が分散するところを、企画から施工まで一括して請け負える強みがある。プールで遊んでいると、色とりどりの熱帯魚やサメが頭上を泳いでいく。温泉レジャー施設のスパリゾートハワイアンズ(福島県いわき市)は水槽と一体型の流れるプール「フィッシュゴーランド」を2015年に導入した。プールの企画からデザイン、設計、施工までを担当したのは丹青社だった。
 高橋社長は五輪に向けて「スポンサー企業などのイベント企画も増え、仕事の機会が生まれる」と話す。ただ、空間作りでは同業の乃村工芸社(9716)のほか、建設会社やデザイン事務所などがしのぎを削る。受注競争が激しくなるのは確実で、これまで以上に独自性のある魅力的な提案が求められそうだ。
2017/09/04 7:45