安永(7271)【リチウム電池寿命を12倍向上、正極板で新技術を確立!】



安永  [7271] 東証1部 時価:1960円

安永(7271)は昨年の11月22日に527円で紹介してから3750円まで実に7倍に上昇しましたが、再度、同社の技術が改めて注目されてきました。
今、電気自動車(EV)やスマートフォンを筆頭に、2次電池の性能があらゆる製品の競争力に直結し始めた。車載用リチウムイオン電池素材では日本の化学大手が世界をリードするが、ベンチャー企業が続々と開発競争に割って入り、脇役だった材料が能力の限界を突き破る。新技術を貪欲に取り込む中国・韓国勢を振り切り、未来を創る電池を生み出せるか。競争は新たなステージに入った。
 「リチウムイオン電池の寿命を12倍に!」――。トヨタ自動車や米ゼネラル・モーターズ(GM)を顧客に抱えるエンジン部品の安永が昨年11月に公表した独自技術は、文字通り「桁違い」の電池開発につながる可能性を秘めている。
 忍者の里・三重県伊賀市。安永の本社工場で稲田稔常務が取り出したのは、一見すると何の変哲もないように見えるアルミ箔だ。ただ、手に持ってかざすと、天井の照明がうっすらと透ける。実は0・4ミリメートル間隔で、肉眼では見えない微細な穴を開けた突起が無数に形成されている。極小の剣山を突き刺すようにしてつくったものだ。「この技術があれば、従来の延長線上にない電池が作れる」
 リチウムイオン電池の電極は、正極ならアルミ箔等でできた集電体に、リン酸鉄などリチウムイオンの受け渡しを担う「活物質」を塗布してつくる。充放電すると活物質が膨張と収縮を繰り返し、集電体との間に隙間ができやすくなる。更には活物質に不規則なひび割れが生じて剥れ落ち、性能が劣化する原因になる。
 安永が開発した集電体は、従来の2倍の厚みで活物質を塗っても、突起の穴に引っかかって剥れにくい。更に活物質が乾くと規則正しく並ぶ突起によって、表面に碁盤の目のようなきれいなひび割れができる。集電体に施した微細加工でわざと活物質にひびを入れ、剥れにくくするという逆転の発想で耐久力を向上させることに成功。これまでにない高速充電や高出力電池の開発に道を開いた。
「クルマから内燃機関がなくなる事態も想定しろ」。同社は売上高の6割をエンジン部品で稼ぐ。安永暁俊社長が新規事業の創出を急ぐのは、急速に進化するEVへの強い危機感からだ。既に自動車やスマホ向けの集電体を試験出荷。8月下旬に出展した。上海の見本市では現地企業から「こんな加工はできないか」と逆提案を受けたという。鼻息の荒い中国メーカーなど海外勢とも交渉は進んでいて「動きが速く、日本勢よりも先に採用が決まるかも」と話す。
 英仏が打ち出した「脱ガソリン車」政策、2018年から始まる中国の自動車環境規制――。世界各地でEVの普及を後押しする動きが広がるなか、自動車に破壊的イノベーションをもたらすリチウムイオン電池には世界中の企業が熱い視線を注ぐ。大正時代に農機具の製造と修理で創業した安永は、事業を何度も柔軟に入れ替える「変わり身の術」で生き抜いてきた。名だたる自動車メーカーが頼る精密加工技術を武器に、EV時代でも生き残りを図る。
2017/09/06 7:35