三菱マテリアル(5711)【都市鉱山」処理、世界最大に、希少金属を供給、スマホ・EVから回収!】

三菱マテリアル(5711)【都市鉱山」処理、世界最大に、希少金属を供給、スマホ・EVから回収!】

三菱マテリアル  [5711] 東証1部 時価:3970円

三菱マテリアル(5711)は使用済みパソコンやスマホなど「都市鉱山」に眠る金や銀など希少金属の回収・処理事業を拡大する。回収設備を120億円かけて増強。処理能力を4割増の年間20万トンまで引き上げ世界最大規模にする。車各社が増産を計画する電気自動車(EV)からの回収事業にも参入する。スマホやEVの需要拡大をにらみ、希少金属の供給不足に備える。
 パソコンやスマホなど電子機器のリサイクルでは、集めたスクラップに含まれる金属の品質を評価する施設を2018年度からオランダで稼働させる。海外で初めての処理拠点となる。昨年に設立した現地会社も含めた総投資額は約40億円。これによりスクラップに含まれる金属含有量の評価期間を大幅に短縮でき、欧州で発生する都市鉱山の集荷を効率化できる。
 こうした都市鉱山を処理する主力拠点である直島製錬所(香川県)では金属元素を高精度に分別する設備や、高温で金属を熱することで不純物を除去する前処理炉を増設する。投資額は60億〜80億円。21年度からの本格稼働を目指す。この結果、電子機器から金や銀、銅などを回収する能力は、現在の年間14万トンから21年度には4割増の20万トンとなり、世界最大規模となる。
 EVに搭載されるリチウムイオン電池からニッケル、コバルトなどの希少金属を回収する事業にも参入する。駆動源に使われるリチウムイオン電池は、銅やアルミなどのほか、ニッケルやコバルトなど埋蔵量が少なく生産地が偏在しているレアメタルが含まれている。
 このほど、発火の危険性がある車載用電池を安全に輸送・解体する実証試験を開始した。使用済みのリチウムイオン電池が内蔵されている電池ユニットを複数の車種から回収する。
 鉱山から採取するより希少金属の含有量が多い都市鉱山は非鉄金属大手にとって魅力的な事業だ。鉱山開発が進み、希少金属の採掘費用が膨張していることも、各社の事業拡大を後押しする背景にある。
 都市鉱山は現在、世界で年間70万トン取引されているが、26年度には年間110万トンの市場に成長する見通し。国内の都市鉱山は飽和状態にあるが、環境規制が厳格化されている欧米で市場の成長を見込む。経済成長とともに、中国や東南アジアなどの新興国でも「埋蔵量」が増えており、三菱マテリアルは市場動向をふまえ、25年度にも処理能力を最大23万トンに引き上げる構想も描いており、今後回収ビジネスの拡大を見込んでいる。
2017/09/20 7:10