ゴールドマン、仮想通貨の関連業務検討、売買仲介や情報提供!


【ニューヨーク=山下晃】米金融大手ゴールドマン・サックスは、ビットコインなど仮想通貨の関連業務への参入を検討する。株式や債券などと同様、ヘッジファンドなどの機関投資家に対し、ビットコインの売買仲介や投資情報の提供などのサービスを手掛ける可能性がある。
 ゴールドマンの広報担当者は2日、日本経済新聞に対し「顧客の仮想通貨への関心は高まっており、どのようなサービスが最善かを検討している」と述べた。
 ビットコインの年初からの値上がりを背景に、米国ではヘッジファンドなどの機関投資家も投資を拡大。だが仮想通貨は価格動向を解説する情報が少ないうえに売買高が安定せず、大口の取引がしにくい。このため、ゴールドマンは株式などと同様に、機関投資家にビットコインの価格を示したり、大口の売買を仲介したりする見通し。
 またビットコインは、各国通貨への信認が揺らぐと、買われる傾向がある。ゴールドマンは、ドル売りとビットコイン買いを組み合わせた注文の受託なども、機関投資家向けサービスとして検討するとみられる。
 ゴールドマンは機関投資家や富裕層などの投資家を顧客に持つ。ビットコイン関連業務に参入すれば、売買の増加に弾みがつく可能性が高い。同社のアナリストは6月、金融大手で初めてビットコインの価格に関する投資家向けリポートを配信するなど、仮想通貨への取り組みに積極的だ。
仮想通貨潰しの愚
中国政府が、人民元とビットコインを交換する仮想通貨取引所の閉鎖または人民元による取引停止という措置を決めた。国家による統制が日常茶飯の中国にとって、発行者がおらず、国境を越えて転々流通するビットコインは煙たい存在だ。政府や中央銀行のコントロールが効かず、自国の富や資本が仮想通貨を経由して海外に流出するからだ。
 だがこの「仮想通貨潰し」は賢明な策だとは言えない。フィンテックは既存の社会インフラを根こそぎ破壊する威力を秘めているとされる。特にビットコインや革新的データベース技術のブロックチェーンの分野には金融工学の「天才」たちが集まり、技術開発競争が加速している。
 自分たちでコントロールできないからといって技術革新に背を向けては、中国だけが取り残され、フィンテックを産業として育てようとする日本や米国を利する結果を招くことは容易に想像がつく。しがらみのない自由で開放的な国でテクノロジーは発展しその国を豊かにするのだ。
 中国はインターネットと同様に金融も締め付けが効くと思っているのだろうが、それは無理筋だ。ビットコインは中国市民の間でひそかに使われ、強権をもってしても止められない。優秀な人材もシリコンバレーなどに流出するだろう。中国政府は過ちの大きさを知り早晩、軌道修正を迫られるのではないか。